青果市場で野菜はどう仕入れる?八百屋が解説する市場の仕組み

~市場の売り場の種類と買参権について~
朝4時頃、まだ街が暗い時間に長野青果市場にはトラックが次々と入ってきます。
全国の産地から届いた野菜や果物が市場に並び、八百屋や仲卸業者、食品納め業者などが仕入れのために集まります。
私たち八百屋も、こうした市場で毎日野菜や果物を仕入れています。
飲食店の方などからよく聞かれるのが、
「八百屋さんは市場でどうやって仕入れているんですか?」
という質問です。
テレビでは魚市場のセリの様子がよく紹介されるため、「市場=セリ」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし実際の青果市場では、仕入れの方法や売り場の仕組みは少し違います。
今回は、青果市場での仕入れの基本として長野青果市場の
- 市場の売り場の種類
- 卸売場と仲卸売場の違い
- 市場で仕入れるための「買参権」
について分かりやすく解説します。
長野青果市場には2つの売り場がある
青果市場には、大きく分けて次の2つの売り場があります。
① 卸売場
② 仲卸売場
この2つは、売っている人と買う人が違います。
卸売場とは?

卸売場では、
売り手:卸売会社
買い手:仲卸業者・売買参加者(買参人)
という形で取引が行われます。
ここで販売されている野菜や果物は、産地から市場へ出荷された商品です。
市場ではまずこの卸売会社に商品が集まり、そこから仲卸業者や八百屋などへ販売されます。
そして、この卸売場で取引をするためには
買参権(ばいさんけん)
という資格が必要になります。
仲卸売場とは?

一方で、仲卸売場では
売り手:仲卸業者
になります。
仲卸業者は、卸売会社から商品を仕入れ、それを八百屋や小売業者、量販店などへ販売します。
仲卸は、ケース単位で仕入れた商品を
- 1㎏
- 1袋
- 1束
といった形で小分け販売してくれるため、様々な品物を少量づつ仕入れやすいのも特徴です。
卸売場で仕入れるには「買参権」が必要
卸売場で直接仕入れをするためには
買参権(売買参加者資格)
を取得する必要があります。
これは簡単に言うと、
市場で直接仕入れができる許可
のようなものです。
この資格を持っている業者は
- 八百屋、小売業者
- 仲卸業者
- 業務用納め業者
などになります。
買参権を取得するための条件
市場によって多少違いはありますが、一般的には
- 業界経験
- 保証金
- 組合の承認(長野市場の場合は㈱R&Cながの青果の承認)
などが必要になることが多いです。
業界経験
多くの市場では、
青果販売の経験があること
が条件になります。
完全に未経験の状態では取得できない場合がほとんどです。
保証金
市場では、仕入れた商品の支払いが
数日後の決済
になるケースが多くあります。
そのため、代金未払いなどのリスクを防ぐために
保証金を預ける仕組みが設けられています。
買参権を持つメリット

買参権を取得すると、次のようなメリットがあります。
卸売会社から直接仕入れができる
仲卸を通さず、卸売会社から直接仕入れができるため、
商品によっては仕入れコストを抑えられることがあります。
入荷したばかりの商品を確認できる
市場には毎日、全国の産地から新しい商品が入荷します。
卸売場では、入荷したばかりの商品を直接確認できるため、
鮮度の良い商品を仕入れやすいというメリットがあります。
セリ(競売)に参加できる
市場では、商品によって
セリ(競売)
で販売されることがあります。
セリでは、状況によって相場より安く仕入れられることもあり、
市場仕入れの大きな特徴のひとつです。
まとめ
長野青果市場での仕入れには、主に次の2つの方法があります。
① 卸売場で仕入れる(買参権が必要)
② 仲卸売場で仕入れる(仲卸会社との取引における承認が必要)
そして買参権を取得すると、
- 卸売会社から直接仕入れ
- 新しい入荷商品を確認できる
- セリに参加できる
といったメリットがあります。
市場にはさまざまな仕組みがあり、
毎日多くの青果がここから飲食店や小売店へ流れていきます。
もし仕入担当の方で
- 安定した野菜の仕入れ先を探している
- 高品質の野菜を使いたい
という場合は、まずは青木青果にお気軽にご相談ください。

