青果市場の競売(セリ)とは?野菜や果物の価格が決まる仕組み

青果市場では、野菜や果物の価格の多くが市場取引によって決まります。
現在の青果市場では、卸売会社の担当者と価格を相談して決める相対取引が主流となっています。
しかし市場には価格の透明性を保つ役割があるため、現在でも一定数量の農産物は競売(セリ)によって取引されています。
長野の青果市場でも、毎朝この競売によって野菜や果物の価格が決まっています。
今回は、青果市場で行われている競売(セリ)の仕組みについて解説します。
青果市場の競売(セリ)とは
青果市場の競売とは、卸売会社が販売する野菜や果物に対して、仲卸業者や八百屋などの買参人が値段を出し合い、最も高い価格を提示した人が商品を購入できる取引方法です。
市場に出荷された農産物は、まず卸売会社に集められます。
その商品を競売場に並べ、セリ人(卸売会社の担当者)が進行役となり、買参人が値段を出し合って取引が行われます。
この競売によって、その日の市場価格が形成されるという役割もあります。
長野市場の競売には地元の農産物が並ぶ

長野の市場の競売にかけられる商品は、地元の農家から出荷された地物の農産物が中心です。
長野県内の農家や組合から出荷された野菜や果物が市場に集まり、競売場に並びます。
季節によって並ぶ商品は変わり、四季ごとに様々な農産物が競売場に並びます。
競売の場所は野菜と果物で分かれている
競売は場所が分かれているため注意が必要
長野の市場では、野菜と果物で競売の場所が分かれています。
そのため、野菜と果物の両方を仕入れる場合は
・野菜の競売場
・果物の競売場
を行き来しながら競売に参加することになります。
ここで注意しなければならないのが、競売の進行の速さです。
例えば
・野菜と果物の両方に狙いの商品がある
・複数の狙いの商品が別の場所で同時に競売にかけられる
といった場合、複数の商品を狙っていると
一方の競売では予算に合わず落札できず、
もう一方では競売に間に合わず参加できない
ということもあります。
そのため、競売では
・どの商品を優先するのか
・どこまでの価格なら落札するのか
を事前に決めておくことが重要になります。
また、狙っていた商品を落札できなかった場合に備えて、第二候補や第三候補の商品を考えておくことも必要になります。
長野市場の競売の時間
長野市場では、野菜と果物で競売の開始時間が異なります。
果物
6時20分
(最盛期は6時)
野菜
6時30分
競売は短時間で進むため、事前に商品を確認しておくことが重要になります。
セリは手で値段を出す「ヤリ」で行われる

青果市場の競売では、声で値段を言うのではなく、手で数字を示す方法で価格を出します。
この方法を
「ヤリ」
と呼びます。
セリ人が
・産地
・等級
・数量
などを読み上げると同時に、買参人がヤリを出して価格を提示します。
その中で最高値を出した人が商品を落札します。
セリは想像以上に早く決まる
市場の競売は、想像している以上にスピードが早い取引です。
商品によっては、数秒で落札が決まることも珍しくありません。
セリ人が産地や等級、数量などを読み上げると同時に、買い手がヤリを出し、その場で価格が決まっていきます。
そのため、
「少し考えてからヤリを出そう」
と思っていると、すでに落札が決まってしまうこともあります。
場合によっては、高い値段を出すつもりでも、ヤリを出すタイミングが遅くて落札できないということもあります。
市場の競売では、迷っていると買えないということも少なくありません。
そのため競売では、事前に
・商品の状態
・その日の相場
・どこまでの価格なら買うのか
を頭に入れておき、すぐにヤリを出せる準備をしておくことが重要になります。
慣れないうちは「上手く商品を落とせない」ということも多く、市場のセリは経験を重ねながら覚えていく世界でもあります。

